ニュース・フラッシュ
2004年10月25日
バンクーバー
中塚正紀
ニューカレドニア・Goroプロジェクト、Incoが開発再開を発表
Inco社は、10月19日、2004年の第3四半期は、2003年同時期の2,000万ドルに比べ、2.12億ドル収益があったと発表した。また、2年間凍結していたニューカレドニアのGoroプロジェクトの再開も併せて発表した。
Goroプロジェクトは、当初予算コストの14.5億USドルが21億USドル(45%上昇)と大幅に上回ったことに加え、先住民に対する理解不足なども問題となり、2002年12月以降開発を中止していた。第2四半期決算では、Goroプロジェクトの資産評価を見直すなどさまざまな努力を行った結果、工事中に起こりうる物価上昇コストの4,000万ドルも含めた19億ドルの予算コストを打ち出した。プロジェクトの建設スケジュールは、約35か月を予定し、生産開始は、2007年9月を予定。生産開始から12か月の間にニッケル年間生産能力6万tの75%、2年間で90%まで生産を上げ、2010年までにフル生産になる予定。
Goroプロジェクトは現在85%をInco社が残りをフランス政府が所有しているが、今後、権益をInco社が69%、住友金属鉱山と三井物産が共同で21%、地元の3つの州が残りの10%を所有する予定。なお、カナダのラブラドルにあるVoisey’s Bayプロジェクトも予定より6か月早い2005年の11月から生産が始まる予定で、2009年までに両プロジェクト及びインドネシアのPT Inco社の拡張を併せると、Inco社のニッケル生産高は50%以上増える見込み。
