ニュース・フラッシュ
2004年11月15日
アルマティ
酒田 剛
カザフスタン議会、管理強化を柱とする地下資源法の改正案を承認
地元業界紙等によれば、カザフスタン共和国の上院議会は11月5日、地下資源法の改正案を可決・承認した。今後、ナザルバエフ大統領の書名を以って発効することになる。改正案は、国に地下資源使用権や資源採掘プロジェクトへの参入に関する優先先売権を新たに認めたのが大きな特徴で、施行した時点で現行の事業やプロジェクトにも適用される。今回の改正は、地下資源の使用に対する国の管理強化を柱としたもので、経済基盤としての天然資源の重要性に着目したものと評価されている。地下資源使用権(ライセンス)を交付する権限を現在のエネルギー・鉱物資源省から別の国家機関に見直すとの情報もある。具体的には、入札手続きの一部見直し、国家予算による地質調査の制約撤廃、環境保護に対する地下資源使用者の義務、地下資源の非効率利用や選択的な採掘に対する禁止などが規定された他、地下資源使用作業において一定のカザフ人の雇用や国際水準にある国内製品・サービスの利用が求められている。上院に先がけて審議された下院では、当初の改正案は否決され、数度にわたる院内委員会での議論や修正を経て承認された経緯がある。
