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ニュース・フラッシュ

2004年11月18日 バンクーバー 中塚正紀

China Minmetals社によるNoranda社買収の独占的交渉期間が終了

 地元業界紙等によると、China Minmetals社のNoranda社買収にかかる独占的交渉は45日間の予定で開始され、さらに、中国側の希望で15日延長して続けられていたが、Noranda社は、11月16日、更なる交渉期間の延長を受け入れないことを決定し、本交渉は合意に達することなく終了した旨発表した。今後、Noranda社はMinmetals 社も含め、他社との交渉を受け入れるとともに単独運営も視野に入れ検討を進めることとしている。

 Minmetals社との独占的交渉の延長に応じなかった背景には、現在の金属価格の高値に加え安定した経営状況、有望な探鉱結果など同社の経営環境の好調さに加え、最近のスイスXstrata PLC社のオーストラリアWMC Resources社の入札について同社理事会がこれを拒否するなどの動きも影響しているものと見られる。

 一方、Minmetals社は今後も引き続き交渉を続けることにより取引が成立することを希望しており、独占的交渉権の地位を失ったことを心配はしていないが、これによりプレッシャーがかかったことは事実であると語った。

 現在、Noranda社への買収が考えられる企業は以前から噂のあるブラジルのCVRD社、ロンドン市場上場のAngloAmerican社、スイスのXstrata社が上がっている。CVRD社はNoranda社から話はないが、まだ、同社の買収には興味を持っているが、プロジェクトが株主に利益を創出するものでなければ、評価したうえで、拒否することになろうと語った。

 今回のNoranda社とChina Minmetals社の独占的交渉が終了した経緯に関して、両社ともコメントは控えているが、多くのアナリストたちは、カナダドルの高騰で、USドルキャッシュを持つChina Minmetals社が不利になったことやNoranda社の大株主であるBrascan社とChina Minmetals社の間で取引価格に合意できなかったのではと考えている。

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