ニュース・フラッシュ
2004年11月25日
調査部
西川信康
2004年の世界の探鉱予算は大幅増
Metals Economics Groupの発表によると、2004年の世界の探鉱予算は対前年比で58%と大幅に増加し、約38億ドルになったことが明らかになった。世界の探鉱予算は1997年から2002年まで、金属価格の下落・低迷の影響で減少傾向が続き、2002年の世界の探鉱予算は約19億ドルとピーク時(1997年)の52億ドルの4割以下まで落ち込んでいたが、2003年に対前年比26%増となり、この2年間で約2倍と急回復した形となった。これは、金属価格の高騰により各社とも収益が大幅に改善し、探鉱開発意欲が高まったためと見られる。鉱種別の探鉱費シェアは、金49.8%、ベースメタル26.4%、ダイヤモンド13.3%、PGM4.4%で、昨年に比べ、金が68%増、銅が70%増と大きく伸びた。地域別では、中南米が全体の21.8%、次いでカナダ19.6%、アフリカ16.1%の順で、大きくは変わらなかったが、探査ステージ別では、グラスルーツ42.3%、レイトステージ35.8%、マインサイト21.9%で、レイトステージとマインサイトの比率がそれぞれ、前年比86%増、81%増と大幅に向上したのが特徴的である。
