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Goldcorp社とWheaton River社合併
トロントに本社を置くGoldcorp社は、バンクーバーのWheaton River社を買収し、合併する計画があることを発表。計画では株式、24億ドルで買収する。2社が合併することにより、時価総額50億ドル、金生産高110万オンスの大企業が設立されることになる。
2社の話し合いは2週間前からはじまり、先週末、Goldcorp社がWheaton River社に株式交換方式で入札するという暫定合意に達した。
Goldcorp社は生産コストを1オンス100 USドルに抑えつつ、年間金生産量を100万オンス以上に増やすことが可能な企業との合併を以前から考えており、一方、銅を主要生産しているWheaton River社は金生産会社と合併する事で、収入全体のベースメタルの占める割合を下げたい考えがあり、今年合併が不成立となったIamgold社に代わる企業を探していた。Wheaton社のTelfer氏は、「両社とも低キャッシュコスト生産者で実益があり、負債も無く、強い現金残高を持っており、Goldcorp社はWheaton社との合併に最適な企業である。」と述べている。
合併により、5か国に7か所の鉱山を持つことになる。中でも最も重要な資産となるのがGoldcorp社所有のRed Lake鉱山(オンタリオ州北西部)で、世界で一番実益のある金鉱山とも言われている。またWheaton社が権益を所有するアルゼンチンで実益のある銅、金生産を行っているAlumbrera鉱山も主要資産となる。両社による生産が開始すると、2007年までに年間生産高が150万オンスに成長すると見られる。
現在の計画では、合併により設立された新企業の社長はWheaton River社のTelfer氏が就任し、Goldcorp社の McEwen氏は会長に就任する予定。また役員は各社5名ずつ、10名が任命される。
入札はWheaton River社の4株をGoldcorp社の1株で交換することになる。正式な入札後、Wheaton社の2/3の株主が入札受け入れに合意しなければ入札は成立しない。また、Wheaton社がGoldcorp社との契約を破棄し、Goldcorp社より高い入札額を出した会社と合併を決めた場合、契約解除手数料の3,500万USドルをGoldcorp社に払わなければならないことが条件となっている。
