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ニュース・フラッシュ

2005年2月7日 バンクーバー 中塚正紀

加・Wheaton社とGold Corp社の合併が優勢か

 バンクーバーのWheaton River社との友好的合併を計画中だったトロントのGoldcorp社に対し、ネバダのGlamis Gold社が敵対的買収を申し込んだことにより、各社の動きが注目されている。Wheaton社が24億ドルの額を提示したのに対し、Glamis社は35億ドルの額を提示した。Goldcorp社をめぐるこれら2つの合併を比較した場合、Wheaton社は低キャッシュコスト生産者で実益があり、負債も無く、強い現金残高を持ち、即利益に繋がるのに対し、Glamis社はあくまでも将来の利益を見据えた上での合併であるため、Gold Corp社にとってどちらが有益となるのかが焦点となっている。
 同社は1月31日に株主投票を行い、Wheaton社の提示の受け入れに対する判断をする予定していたが、株主が両社のオプションに関して考える時間的猶予を考慮し、投票を2月10日まで延期した。しかし、機関投資家や投資信託会社のアドバイサーとして有名なFairvest社が投資家に対し“Wheaton/Goldcorp合併”を推奨したことから、Wheaton社との合併説が高まっている。これに対し、Glamis社は、Wheaton社との合併は長期的な発展が見込めるのか疑問視しており、またWheaton社が持つプロジェクトはリスクが高いものも多いと反発している。なお、Glamis社は2月10日に株主総会を開き、Goldcorp社買収のため、新たに株の発行許可を得られるか話し合いを行うことにしている。

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