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ニュース・フラッシュ

鉱種:
ベースメタル
2005年2月7日 アルマティ 酒田 剛

アルメニアの粗銅生産者、融資を受けて増産に向けた供給体制を整備

 地元業界紙等によると、アルメニアの粗銅生産企業Armenian Copper Program社(ACP)はEBRD(欧州復興開発銀行)スキームに基づきRaiffeisen Bank(オーストリア)から新たに1.5百万USドルの融資を受ける見通しである。ACPは2002年12月にEBRDとの間で、原料供給に関する融資枠3百万USドルの契約に合意していた。ACPの2004年の粗銅生産量は9,500t、原料の銅精鉱は40千tを処理した(2003年には、24千tの精鉱を処理し、粗銅生産量は6,300t)。生産した粗銅は、欧州の精錬所に向け出荷されている。ACP幹部によれば、契約に基づくZangezur Copper-Molybdenum Combine(ZMMK)のKajaran鉱山からの25千tの銅精鉱(含まれる銅量は約6千t)供給と、新炉の立ち上げ(2004年5月)が大幅な増産に貢献し、2004年当初、Nagorno-KarabakhのDrmbon銅・金鉱山から調達された銅精鉱中の金が40~50g/tと高品位(Kajaranでは3~4g/t)だったため、利益も大幅に向上(粗銅生産過程で650kgの金を回収)した。ACPでは、鉱石安定確保のため、Agarak Mining & Milling Complexとも銅精鉱25千tの供給契約を交わしている。
 2004年行われたアルメニアで過去2番目の規模のZMMKの民営化は、最終的にChronimet社(独)が株式の75%を132百万USドルで取得(2012年までに250百万USドル以上を投資して50%増産させる計画)、残り25%はArmenian Molybdenum社とZangezur Mining社に12.5%ずつ売却されることが12月に決定している。

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