ニュース・フラッシュ
2005年2月21日
バンクーバー
宮武修一
Inco社、2004年会計報告と2005年見通し
Inco社は2月15日、2004年会計報告を行った。これによれば2004年第4四半期の同社収益はニッケル高値を反映し2.23億USドルと、前年の7,900万USドルからおよそ3倍増加した。また2004年の年間売り上げも11.6億USドルと、昨年の8.3億USドルから大きく増加した。
ただし2005年には、同社のニッケル地金の生産量は4.9億lbと、2004年の5.22億lbから6.1%程度下落する見通し。これは2005年にオンタリオ、マニトバの主要鉱山のメンテナンス、インドネシアの水力発電所の水位低下の影響を反映するもの。こうした生産量の低下のほか、カナダドル高に振れる為替の影響もあり、2005年のポンド当たりのニッケル生産コストは20%程度上昇、結果として2005年の利益は昨年に比較して減少するものと同社は予想している。
他方、現在同社が開発中のVoisey’s BayとGoroの大型ニッケルプロジェクトは順調に進んでいることから、こうした生産減少は一時的なものとであることを同社は強調。Voisey’s Bayでは予定より6か月早い今年の11月にはニッケル精鉱を出荷することが予定されるほか、Goroも2007年9月から生産開始を見込む。
