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ニュース・フラッシュ

2005年2月28日 調査部 北 良行、モスクワ事務所情報による

ロシア政府による外国企業の大型案件入札制限が激化

 ロシア政府は大型資源開発案件への外資規制等外国企業を締め出す計画を進めており、市場経済に対する政府の関与を懸念する声とあいまって、ロシアの豊富な天然資源開発を切望する欧米企業を悩ませている。もし、この禁止条例が発動されれば、ユーラシア大陸最大の未開発金鉱床であるシベリアのSukhoi Log鉱床を始め、大手外国企業が興味を持っている多数の銅鉱床および油田プロジェクトの開発に影響を与えることになる。
 在ロシアのある欧米鉱山会社の幹部は、「多くの人がロシアの現状はかなりひどいと感じているが、撤退を考えているものは誰もいないと思う」と言う。
 また、Norilsk Nickel社のYevgeny Ivanov金部門長は「海外からの投資が制限されれば、ロシアの天然資源は過小評価されたままであるのは明らかだ」と、国内投資家への悪影響を懸念している。
 ロシアでは、プーチン大統領就任初期には海外投資家へ門戸を開くであろうと確信されていたが、石油大手Yukos事件以来情勢が一変している。

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