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ニュース・フラッシュ

2005年3月24日 バンクーバー 中塚正紀

Noranda社のFalconbridge社買収発表後におけるChina Minmetalsの買収の可能性

 地元紙等によれば、Noranda社のFalconbridge 社完全買収の動きにより、カナダ最大の鉱山会社がニッケル生産量世界第3位のFalconbridge社を所有することで、同社の買収入札価格が巨額なものとなることは必至で、買い手にとって同社買収はハードルが非常に高く、難しい状況にあることからNoranda社を買収しようとしていたChina Minmetals社の買収の可能性はほぼなくなったと考えられている。
 一方、China Minmetals社はNoranda社の買収、或いは権益の購入の可能性を引き続き話し合っており、これに対し中国政府はNoranda社の買収は巨大すぎるため、中国合弁企業を設立すべきとの考えを示したことから、これを受けてMinmetals社は、中国のメジャー企業Jiangxi Copper社他2社のメジャーステンレス会社に話を持ち込んでいるという情報もある。
 現在、Falconbridge社を吸収合併したNoranda社を買収できる可能性のある企業は、カナダのInco社とTeck Cominco社の2社といわれている。Inco社はNoranda社のパートナーとなる財力はあるものの、自社が抱えるVoisey’s BayやGoroプロジェクトの開発で手一杯の状況でNoranda社買収は考えられず、一方のTeck Cominco社もInco社以上に資金面でNoranda社買収能力を持っているが、両社ともにNoranda社買収にMinmetals社が関わることを懸念していると考えられ、その可能性は低いとされている。

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