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ニュース・フラッシュ

2005年4月8日 北京 納 篤

中国・葫芦島有色集団、休止していた8万t生産ラインの再稼働を決定

 安泰科及び葫芦島有色金属集団によると、2004年中国最大の亜鉛生産企業に返り咲いた葫芦島有色金属集団は、国内外の亜鉛需要の増大によって亜鉛価格が大幅に上昇し7年振りの最高値となっていることから、亜鉛精鉱の供給が手当出来さえすれば、現在休止している約8万tの生産施設を2005年の5月頃には再稼働したいとの意向を表明した。
 2001年、葫芦島集団は亜鉛価格の低迷と亜鉛精鉱の手当に支障を来し、13万tの亜鉛製錬所を一時休止したが、2004年8月に5万t規模の生産ラインを再稼働させていて、残りの8万tの生産ラインは休止したままであった。ところが、中金嶺南製錬所等の幾つかの国内の製錬メーカーでは、2005年1月末からの電力不足による生産調整を引き起こしているが遼寧省にある葫芦島製錬所は電力不足の心配はなく、国内の需要に対応するために増産する計画をしている。2004年の同集団の亜鉛生産量は29.4万tで、2005年は少なくとも32万t以上を生産すると見積もっている。さらに、同集団は亜鉛価格が高値で推移する好機を逃さないよう、現在年間生産能力10万t(鉛3万t、亜鉛6万t)となる製錬所の建設を進めている。しかし、国内市場での亜鉛精鉱調達に不安を残しており、国外から亜鉛精鉱を調達することとなるが、原料調達に不安を残しているのも事実である。現在、同集団は亜鉛精鉱の調達をロシア極東地区での亜鉛鉱山の開発に投資することによって解消するつもりのようだ。

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