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BHP社、鉄鉱石交渉で中国に負ける
BHP社は、中国製鉄会社と鉄鉱石価格を100%増とする価格交渉を進めてきたが、CVRD社、Rio Tinto社と同じ、71.5%増で妥結することとなった。これによって714百万豪ドルの収入が失われることになると地元紙等は報じている。
BHP社は、ブラジルからの鉄鉱石の輸送となるCVRD社及びRio Tinto社とオーストラリアからの輸送となるBHP社との輸送費の違いなどを根拠にCVRD社及びRio Tinto社よりも高い鉄鉱石の値上げ率を提示してきたが、中国製鉄会社側はこれを受け入れず交渉が難航していた。
この鉄鉱石価格交渉には中国政府が大きな役割を果たしていたと見られ、自由貿易協定の交渉のために中国訪問する豪州Haward首相に対しても何らかの働きかけがあり、豪州政府がBHP社に対して71.5%増を受け入れるようにとの圧力をかけたのではないかとの見方もされている。
豪州政府は、商取引上の交渉であるとしてBHP社の決定への豪州政府の関与を否定している。一方で、豪州政府首脳からは中国政府の市場への不正な介入の有無を調査するためにWTOへアプローチするとの中国政府をけん制する発言がなされている。
