ニュース・フラッシュ
2005年4月18日
バンクーバー
中塚正紀 2005. 4. 18 バンクーバー 宮武修一
フィリピン・マリンズケ島の環境責任問題、再燃か
環境・人権保護を掲げる国際的NGOであるオクスファム(Oxfam)豪州支部が、フィリピン・マリンズケ島のマーカッパー鉱山のテーリングダム崩壊に伴う流出事故につき、プレーサードーム社に対して環境責任を問うキャンペーンを行っている。マーカッパー鉱山(当時、プレーサー社が39.9%の権益を保有)のテーリングダムでは93年、96年の二度にわたり流出事故が発生、周辺村落に被害を与えた。その後同社は80百万USドル規模の修復等を実施しつつ、97年には経営から撤退。オクスファムは、銅、鉛、カドミウムなど重金属に富むテーリングはその後も河川や周辺海域へと流出し続けており住民への健康被害は深刻化していると主張、オクスファム豪州支部のウェブサイト(http://oxfam.org.au)にて、プレーサードーム社宛、完全な復旧と補償を求める抗議行動への参加を呼びかけている。こうしたオクスファムの動きは、ロイター(3/15)、バンクーバー地元有力紙(4/14)などに取り上げられており、改めてマーカッパー鉱山の環境責任を巡る議論が再燃する可能性がある。
