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Barrick社がモスクワに新事務所を設置
ロシアと中央アジアの投資プロジェクトを運営管理するため、Barrick社はモスクワに事務所を開設したと4月14日発表した。2010年までに同地域での金産高を同社全体の5分の1まで増やす予定。現在、1オンスあたり平均220USドルから230ドルかかる採掘コストが、ロシアでは200ドル以下になること及びこの地域の金産出ポテンシャルが非常に高いことなどから、同社は2年ほど前から、同地域で鉱山開発を行うジュニア企業に投資してきた。2003年には、モンゴルで金の探鉱をしているカナダのジュニア企業QGX社の権益9.5%を取得、2004年はシベリアのNezhdaninskoye金鉱山を開発予定しているダブリンのCeltic Resources Holdings社の権益8.9%、そしてシベリアの金プロジェクトを所有するロンドンのHighland Gold Mining社の権益13.9%をそれぞれ取得している。これ以外にもロシア・中央アジア地域に10~15件の金プロジェクトを視野に入れているという。政治リスクなどの矛先はこれらのジュニア会社に向けさせつつ、この地域に同社の足がかりを作るという経営戦略を推進している。
また、将来ロシア政府によって競売にかけられると言われている未開発の金鉱地、Sukohoi Logの入札を共同で行いたい地元企業があれば、話し合いたいとしていたが、先月、ロシア政府がSukohoi Log競売権を地元企業のみに与えると発表したことから、Barrick社のような外国企業が地元企業と組んで入札できるか明確になるまでは、話し合いは見合わせるとしている。なお、このSukohoi Logを地元企業とジョイントベンチャー開発するには、約15億USドルかかるだろうといわれている。
