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ニュース・フラッシュ

2005年4月22日 メキシコ 権藤 浩

メキシコ・ペニョーレス社、埋蔵量減少の中、鉱山買収準備

 地元経済紙(4月20日付)等によると、ペニョーレス社のメインバンクBanamex-Citi銀行のRafael Urquita特別業務アナリストは、「ペニョーレス社は、2004年生産レポートにおいて、特に、銀、鉛及び亜鉛の埋蔵量が減少しているが、今後、新規鉱量を取得する可能性がある」、更に、「埋蔵量減少は市場の精鉱逼迫と一致するが、この対策として新規鉱山を取得しなくても、現稼行鉱山の探鉱増進で増量できる」と言及した。
 2004年中、ペニョーレス社は、鉛及び亜鉛の埋蔵量がそれぞれ20%及び26%減少し、最近データでは銀も1%減少している。
 この間、金の埋蔵量は20%増加したにも拘わらず、本年3月、ゲレロ州Oro de Mezcara(70百万USドル)及びチワワ州Pinos Altos(65百万USドル)の2探査プロジェクトを売却に踏み切らざるを得なかった。昨年9月にも、結果は成就しなかったが、亜鉛精鉱を産出するペルーMilpo鉱山の108百万USドルに当る51%株式の売却オッファーを投じたばかりである。
 Rafael Urquita氏は、「仮に、ペニョーレス社の主要亜鉛鉱山であるFrancisco I. Maderoでの探鉱結果が期待外れに終われば、最も現実的な鉱山買収は亜鉛鉱山であろう。これは、同鉱山の亜鉛埋蔵量は2000年(操業前)から少量であったから」と説明する。
 なお、2004年中のペニョーレス社6鉱山の埋蔵量は、2003年比で13.5%増の130百万tを達成したが、金の埋蔵量を例外として、主要鉱山の幾つかは品位低下に伴い金属埋蔵量の減少を招いたとしている。
 しかし、同紙では、最後に、埋蔵量低下は、ペニョーレス社の将来的な操業を危うくすることを意味しないと締めている。

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