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ニュース・フラッシュ

2005年5月17日 調査部 西川信康

鉱山業界は新たなコスト増問題に直面

 経済紙や業界紙等によれば、昨今の金属価格の高騰は鉱山業界に莫大な利益をもたらしているが、一方、新たなコスト増問題が顕在化している。世界的な鉱山の増産や探鉱ブームにより鉱石運搬用トラックやタイヤ、ボーリング機材やオペレーターの不足が深刻化しているとともに、燃料や輸送コストも上昇している。これにより、Rio TintoやNewmont等大手の鉱山会社も操業コストが上昇していることを認めている。さらに、鉱山技術者の人件費の高騰も鉱山会社の頭を悩ましている。1997年から2002年までの鉱山活動の低迷時期に多くの鉱山技術者や探査技術者が会社を去ったため、人材不足に陥っており、残った技術者の人件費が高騰しているためだ。今後、金属価格の軟化の方向に向かえば、これらのコスト高要因が鉱山会社の経営に大きな影響を及ぼすことが懸念される。

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