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- 鉱種:
- 金 銀 ベースメタル
メキシコ・サン・ハビエル社ついに金・銀露天掘鉱山の開発許可取得 ―背景には政治問題が絡む―
5月末地元紙によると、カナダMetallica Resources社のメキシコ現地法人サン・ハビエル(Minera San Xavier)社のサン・ペドロ(Cerro de San Pedro)金・銀露天掘鉱山開発は、メキシコ環境天然資源省の許可、防衛庁及び地元等との訴訟争議の和解等により全問題を解決し、2005年6月末から、鉱山及び湿式回収法プラント建設工事を開始すると報じた。
同鉱山は、メキシコ・サンルイスポトシ州都サンルイスポトシ市から北東約20kmに位置し、埋蔵鉱量61百万t、平均品位は金0.6g/t、銀23g/t、金属含有量は金34t、銀1,332tを見込み、生産コストは金375USドル/oz、銀6USドル/ozである。
サン・ペドロ鉱山開発の訴訟争議は、サン・ハビエル社が、メキシコ自治大学、サンルイスポトシ自治大学及び環境天然資源省の環境・技術開発リスク調査を経て、最終的な許可取得段階で、地元サン・ペドロ村に居住する24世帯中19世帯の移転、2教会の修復、防衛庁の火薬使用許可を得たが、サンルイスポトシ州の議会野党の政治的嫌がらせ(ゆすり)訴訟により防衛庁が許可を覆し、政治問題(ゆすり問題)に変貌した経緯がある。
サン・ハビエル社は、この争議により50百万ペソ(約4.5百万USドル)の損失が生じたと報じているが、実際にはそれ以上の支出と推測される。
なお、同鉱山の開発コストが高いのは、市民団体や環境基準の克服のためとしている。
