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ニュース・フラッシュ

2005年6月3日 メキシコ 権藤 浩

グアテマラ、NGOの鉱山開発阻止に対して政府の試み

 5月下旬、グアテマラ政府のガルベス鉱山部長は、NGOレッド・セントロアメリカーナ(Red Centroamericana)と名乗る鉱山採掘への抵抗組織を抑制するよう仕事していると情報筋へ伝えた。
 このNGOは、インディオ部落民を利用して鉱業活動の反対キャンペーンをしているが、政府としては、地方政府、国家、地方審議会を通して、地域コミュニティへの鉱業政策の重要性を訴えているという。
 このNGOは、中米諸国だけでなく米州大陸全土で活動しており、鉱山開発(特に露天掘開発)阻止を目的に、ラテンアメリカ中心に17か国だけで批准された国際労働機関ILO第169協定のインディオ部落民の権利を強調するだけだと主張する。
 グアテマラ政府は、現在、NGOと闘争中であるカナダGlamis Gold社所有のマーリン(Marlin)金・銀露天掘鉱山の開発が、2006年1月に開始され、インディオ部落民が金銭的有益(地域住民雇用、寄付、税金、ロイヤルティ等)を得て、NGOの理論主張が通じなくなることを期待するという。
 マーリン鉱山は、金属含有量で金7t、銀102tの埋蔵鉱量が確認されており、2005年第4四半期に生産開始予定である。Glamis Gold社によれば、先に反対派から殺害の脅迫を受けたが、この鉱山開発プロジェクトには、グアテマラ政府やインディオコミュニティの支持、各種開発許可取得のために総額140百万USドルを投資してきており、鉱山開発を断念することはないと強調する。

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