ニュース・フラッシュ
2005年6月7日
シドニー
久保田博志
豪・Newcrest社、収益予想をうけて株価大幅下落
地元紙等によるとNewcrest社は、5月30日、2005年の税引き後利益が130~145百万豪ドルになると見込みと発表、2006年は更に低い数値になるとも予測している。市場は同社の税引き後利益を160~180百万豪ドル(当初は240~270百万豪ドル)と見込んでいたこともあり、同社の発表後、株価は10.8%下げ13.24豪ドル/株、総額531百万豪ドルの値下がりとなった。
Newcrest社はアジア向けの銅精鉱輸出ができない状態にあり、在庫が20百万豪ドルに達している。同社のTelfer金・銅鉱山(西豪州)の開発は難航しており、第1四半期の金の回収率は鉱石中の不純物のために予想を下回っているが、開発費は既に当初予定の11億豪ドルを上回り14億豪ドルに達している。更に、同鉱山の建設中の坑内での火災の発生、Toguraci鉱山(インドネシア)の品位低下など明るい話題に乏しい。
Newcrest社の負債は12億豪ドルに達し、同社の2006年生産量を金170万~180万oz、銅11万~12万tと予測している(2005年は金120万oz、銅9万t)。
