ニュース・フラッシュ
2005年6月27日
北京
納 篤
中国・甘粛省政府、鉱物資源探査を強化・推進
安泰科他地元業界紙によれば、甘粛省政府は管轄する域内の鉱山所在地域及びそれ以外の鉱徴地において、より多くの鉱物資源の埋蔵量を確保するため、鉱物資源探査を強化する長期計画を策定したと報じた。この計画に沿って既に19の探鉱プロジェクトの申請が甘粛省政府によって許可されたとしている。
また、この長期計画の履行によって3億tの鉄鉱石、500万tのマンガン、200tの金、200万tのニッケル、100万tの銅、600万tの亜鉛-鉛鉱石(金属量)が期待されているが、その内容については公表されていない。
北京事務所の調べでは、甘粛省の国土資源庁が省内の一連の鉱物資源探査を行った結果、省内には非常に有望な鉱物資源が賦存するとして省政府に報告をしたことから、省政府が鉱物資源の探鉱を大きく取り上げ、この様な鉱物資源探査強化の方針を打ち出したものと考えられる。また、近年鉄、銅、ニッケル等の原料の需要増により鉱物資源の価格高騰状況を考慮し、同省内の鉱物資源の賦存状況を見直し、探鉱、開発に期待を寄せる同省の思惑があっても不思議ではない。なお、甘粛省には金川集団公司(中国第1位のニッケル生産企業でニッケル鉱山を保有)があるが、金川集団公司自身も既存鉱山の周辺探鉱に力を入れており、2004年7月、豪WMC社と金川鉱山周辺及び中国国内を対象とし、ニッケル、銅等の鉱物資源の共同探鉱を行う協議書を締結している。
