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- 鉱種:
- 銅 ベースメタル
GM子会社アサルコ社等のストライキで銅価格に影響
地元一般紙(7月7日付け)等によると、7月6日、ニューヨーク市場の銅価格は、米国及びチリでのストライキによる銅供給懸念を背景に、9月受渡で2.1セント高1.54ドル/ポンド、7月受渡スポット価格で2.3セント高1.60ドル/ポンドを記録したと報じた。
米アリゾナ州に本社を置くグルーポ・メヒコ(GM)社の子会社アサルコ社は、アリゾナ州で全米鉄鋼労組(USW)に加盟する組合員約1,250名が、7月2日からストライキ突入、これによりアサルコ社の生産量の50%に影響する可能性があるとしている。ストライキは、更にテキサス州アマリロ製錬所の労働者約300人が加わり、同社の労組加入者約1500人全員がストライキに参加している。
アサルコ社の銅生産量は、2003年16.9万t、2004年15.5万tであり、2005年は18.0万tを計画しており、今後の生産停止により2005年生産量は10万t規模の減産が見込まれる。
一方、チリ北部のZaldivar銅鉱山を保有し、2005年14.4万tのカソード銅生産を計画するカナダPlacer Dome社は、同鉱山はストライキ下でも契約労働者により操業継続しているが、7月5日現在、組合側との交渉再開の進展がないとしている。
これら労働者ストライキは、銅の世界的供給不足を招き、引き続き銅価格の高水準化を導く可能性がある。更に、GM社HP等によれば、GM社はアサルコ社の資産売却も含めて検討しているとの情報もあり、ストライキの長期化が懸念される。
