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ニュース・フラッシュ

鉱種:
ベースメタル
2005年7月14日 ロンドン 嘉村 潤

国際銅研究会の月報(2005年7月)

 国際銅研究会は、7月14日、世界の銅需給に関する2005年4月速報を発表した。2005年4月の見かけ地金需給は6.8万tの生産不足となった。季節調整後の見かけ地金需給は2.6万tの生産不足となった。4月の地金生産が、メインテナンスや生産中断でチリ、ブラジル、スウェーデン、韓国、ザンビア、日本において停滞したことによるものである(4月のデータは一部の国の生産量でICSGの推計があり、第2四半期の報告で修正される予定)。
 2005年1~4月の見かけ地金需給は14.9万tの生産不足(2004年同期は59.5万tの生産不足)、季節調整後は2.2万tの生産不足(2004年同期は46.7万tの生産不足)となった。4月末の全地金在庫は89万t、2004年末と比較して3.3万t減と推計している。取引所(LME、COMEX、SHFE)在庫は18,700t減少して105,600t、国や産業界の在庫は約14,000t減少している。
 2005年1~4月の世界地金消費は、2004年同期比4.35%減の544.5万tとなったが、依然として2003年の同期より5%増のレベルにある。2005年1~4月の地域別地金消費は、中国3.1%増、EU15か国11.5%減、インド12.3%増、日本10.29%減、ロシア15.9%増、韓国8.6%減、台湾7.2%減、米国11.5%減となっている。
 一方供給サイドでは、2005年1~4月の世界鉱石生産は、2004年同期比6.29%増の475.9万tで、これは2004年同期に異常な低生産であったインドネシア、パプアニューギニアが増加したことによるものである。ブラジル、豪州、米国も増加、チリは殆ど増減なし、ペルー、カザフスタンは減少している。2005年1~4月の鉱山稼働率は87.8%となった。2005年1~4月の世界地金生産は、1次地金生産が5.3%増、2次地金生産が5.2%減となり、合計で2004年同月比3.9%増の529.6万tとなった。2005年1~4月の製錬所稼働率は引き続き低レベルに止まった(80.5%)。
 2005年6月末在庫は、主要金属取引所(LME、COMEX、SHFE)合計で72,489tとなり、先月末から20,441t減少した。LMEとCOMEXで減少、SHFEでは増加した。2004年末のレベルからみた在庫レベルとしては51,800t減少した。2005年6月のLME cash price平均は3,524.07USドル/t、2005年1~6月のLME cash price平均は3,332.59USドル/tであった。

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