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ニュース・フラッシュ

鉱種:
ベースメタル
2005年8月19日 ロンドン 嘉村 潤

国際銅研究会の月報(2005年8月)

 国際銅研究会は、8月19日、世界の銅需給に関する2005年5月速報を発表した。05年5月の見かけ地金需給は3.7万tの供給不足となった。季節調整後の見かけ地金需給では0.2万tの供給不足となった。
 2005年1~5月の見かけ地金需給は16.5万tの供給不足(前年同期は67.7万tの供給不足)、季節調整後は0.4万tの供給不足(前年同期は52.0万tの供給不足)となった。
 2005年1~5月の世界地金消費は、前年同期比2.9%減の684.3万tとなった。05年1~5月の地域別地金消費は、中国8.8%増、EU15か国7.9%減、インド12.1%増、日本10.0%減、ロシア17.1%増、韓国8.6%減、台湾12.6%減、米国11.7%減となっている。
 一方供給サイドでは、05年1~5月の世界鉱石生産は、前年同期比5.8%増の601.3万tで、これは地域別で見ると、アメリカ大陸で3%増(チリ、メキシコ、ペルーの生産が殆ど変化なしだった一方、米国は12.7%増)、アジアで15.4%増、アフリカで10.4%増、豪州で10.9%増となっており、アフリカ及び豪州では新規鉱山の立ち上がり、アジアでは主にGrasberg鉱山が復帰したことによるものである。05年1~5月の鉱山稼働率は88.0%で、5月の鉱山稼働率は89.7%まで上昇してきている。
 2005年1~5月の世界地金生産は、1次地金生産が5.8%増、2次地金生産が1.3%減となり、合計で前年同月比4.8%増の667.7万tとなった。2次地金生産比率は05年1~5月平均で12.4%、5月はその比率が上昇し13.3%となった。地金生産は世界の殆どの地域で低迷しているが、アジア地域においてのみその生産が増加し、05年1~5月で対前年同期比13.1%増(中国21.6%増、インド10.5%増)となっている、05年1~5月も製錬所稼働率は引き続き低レベルに止まっている(80.4%)。
 2005年7月末在庫は、主要金属取引所(LME、COMEX、SHFE)合計で75,884tとなり、先月末から3,395t増加した。COMEXでは減少したが、LME、SHFEでは増加した。04年末のレベルからみた在庫レベルとしては48,405t減少となっている。2005年7月のLME cash price平均はUSドル3,614.21/t、2005年1~7月のLME cash price平均はUSドル3,369.31/tであった。

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