ニュース・フラッシュ
2005年8月20日
メキシコ
権藤 浩
メキシコ、セロ・サン・ペドロ鉱山開発の上訴審勝訴
トロントに本社を置くメタリカ(Metallica Resources)社HP(8月18日付)等によると、同社のメキシコ現地法人ミネラ・サン・ハビエル(MSX)社が100%権益保有のセロ・サン・ペドロ(Cerro San Pedro)銀・金露天掘鉱山の開発に関して、メキシコ市高等裁判所から、2004年8月の地方裁判所による鉱山開発許可取消は無効であるとの裁定を得たと発表した。
これまで、MSX社は、同鉱山開発に関するメキシコ環境天然資源省及び鉱山総局等の許可を得ていたが、2004年8月、サンルイスポトシ市議会野党の支持する一部の地元住民や市民団体による開発中止を求める訴訟を受け、地方裁判所が鉱山開発許可を取り消した。このため、MSX社は高等裁判所へ上訴していたもの。
今回の高等裁判所判決により大きな進展を得たが、同鉱山開発には、今後、教会修復等に関して歴史・考古学機関や地元住民への説明を経た上、防衛庁の火薬使用許可を得る手続きが必要としている。
なお、同鉱山は、メキシコ・サンルイスポトシ州都北東20kmに位置し、埋蔵鉱量61百万t、平均品位は銀23g/t、金0.6g/t、金属含有量は銀1,332t、金34tとする。
