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ニュース・フラッシュ

2005年9月19日 シドニー 永井正博

Lihir社、ゴールド・ローンを組み、Rio Tintoの撤退を補う

 地元紙等によるとLihir Gold Limited(以下Lihir社)は、PNGのNew Ireland県の Lihir島に在る世界で最も有名な金鉱山うちの1つであるLihir鉱山の開発者であり所有者である。Lihir社は、現在、一般・機関投資家(76.9%)、Rio Tinto(14.4%)、Lihir住民代表の鉱物資源Lihir(6.8%)が所有している。
 鉱山は露天掘りで、1997年に金244,258ozを産出した。2005年には700,000ozを産出する計画である。この露天掘り、高品位鉱床は2020年まで稼行できると予測されている。低品位鉱床は、現在、備蓄というような状況であるが、その後28年にわたって処理される。
 Lihir社は、金鉱山の浮選設備を拡張するためと財務内容の改善のため、ゴールド・ローンを組んだ。Lihir社は、480,000ozの金をABN Amroを中心とする12の銀行シンジケートから借り、これを市中で売却し、216百万USドルを調達した。Lihir社は、2007~2011年の当初の金利を2.1%として、自山から産出される金を使って支払う。この資金の利用は、Lihir社の借入金コストの軽減を意味している。
 また、Lihir社はローンの結果増加した資金力で、Rio Tintoのシェア14.4%を買い取ることが可能となる。Rio Tintoは、シェアを長い間売りたがっていた。しかし、脆弱なPNG経済の中で重要な位置を占めるLihir社を不安定にすることになるので歓迎されていなかった。現在、Lihir社は、Rio Tintoが撤退したとしても、ゴールド・ローンを通じた資金力で安定した経営が可能となる。

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