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CODELCOのVillarzu総裁、El Salvadorディビジョンを継続するため5.5億ドルの投資を検討中と発表
9月9日付け地元紙等によると、El Salvador鉱山を訪れたCODELCOのVillarzu総裁は、同鉱山従業員および地元住民に対して、CODELCOはEl Salvadorディビジョンを更に15~20年継続するため、総額5.5億ドルの投資計画を検討中であると語り、“El Salvador鉱山も社宅街も閉鎖しない”ことを強調して、悲観しないで平静さを取り戻して欲しい旨訴えた。
同総裁は7月末に、鉱量枯渇のため、2011年にEl Salvador鉱山を閉鎖すると発表し、各方面で大きな反響を呼んでいた。政府筋も、年末に大統領選挙を控えており、極めてタイミングの悪い発表であるとの不快感を表明した経緯がある。同総裁は、今後Potrerillos製錬所を強化して行くため、San AntonioおよびInca de Oro両鉱床の開発を含む一連のプロジェクトを検討中であり、1年以内に明確な結論を出す考えで、決して言い逃れではないと語った。
Dulanto鉱業大臣も本件に関しては何も決定されておらず、新規プロジェクトは次期政権のもとCODELCOの次期役員会で決定されることになると語っている。
一方同総裁の発言に関し、鉱山業界のある専門家筋は、“San Antonioは以前CODELCOがF/Sを行い、開発を見送った鉱山であり、現在の銅価でも採算に合わないであろう。Potrerillos製錬所は立地条件が悪く、El Salvador鉱山から鉱石が供給されなくなったら、競争力が激減する。同じ投資をするなら、Ventanas製錬所やENAMIのPaipote製錬所を強化する方が合理的である”とコメントしている。いずれにしろEl Salvadorディビジョンの将来については次期政権誕生まで待つことになりそうである。
