ニュース・フラッシュ
2005年9月26日
バンクーバー
中塚正紀
ブラジル・CVRD社、カナダCanico Resources社を買収ターゲットに
地元紙等によると、ブラジルの鉄鉱生産世界最大手Compania Vale do Rio Doce (CVRD)社はブラジルに有望なOnca Pumaニッケル鉱床を所有するバンクーバーのジュニア企業であるCanico Resources社を7.25億カナダドルで非友好的株式公開買い付けを行うことを明らかにした。CVRD社は14日のCanico社株終値に19%割増しし、一株17.50カナダドルを提示している。この情報を受けて、Canico社株は15日には5.10ドル上昇し19.75ドルになった。
先月発表されたフィジビリティー調査結果によるとOnca Puma鉱床は鉱山開発建設に11億USドルかかるとされ、第一段階の生産開始予定は2008年初旬で、最初の20年で毎年4.1万tのニッケルの生産が見込まれている。CVRD社はすでに開発中のVemelhoニッケル鉱山を所有しているが、更にニッケル資産を増すことを熱望しており、Onca PumaはVemelhoに近いことからインフラ整備などが効率的に行えることなども買収に関し重要なポイントとなっている。
この買収に関し、Canico社は正式なコメントは控えているものの、Onca Puma鉱床の有望性を考えると入札額が低すぎると考えるCEOもいる。同社の13.8%を所有するInco社はこの件に関してはコメントを控えている。
