ニュース・フラッシュ
2005年9月27日
リマ
辻本崇史
ベネズエラ、政府が鉱業政策を大きく転換か
地元業界紙(9月20日付)他によると、チャベス大統領は、国営鉱山会社の設立、既存鉱業権の見直し、新規鉱業権付与の制限等に言及し、鉱業政策の大きな転換を行なう旨、発言したことから、ベネズエラ鉱業界に動揺が広がっている。
本件については今後の動向が極めて注目されるが、関連の報道より指摘されている、政策転換のポイントは以下の通り。
今後、外資企業等に対し金、ダイヤモンド等の鉱業権は付与しない。
既に付与している鉱業権、民間との鉱業契約を見直し、休眠状態にある場合はこれを取り消す。
既に鉱業権を保有し操業中にある鉱山は、引き続きこれを認める。
開発許可待ちのLas Cristinas金鉱床(Crystallex社)は、新たに設立する国営鉱山会社が操業を行なう。
とくに、大規模金鉱床開発として注目を集めるLas Cristinasプロジェクトを政府が接収する可能性が出て来たことから、同プロジェクトの他、当国で金鉱床の探鉱開発を進める各社の関係者に動揺が広がっている。
本件は、金価格が高騰する中、鉱物資源開発の国営化回帰との見方もでき、この点から今後の周辺資源国への影響も注目される。
