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ニュース・フラッシュ

2005年10月9日 メキシコ 権藤 浩

グアテマラ鉱業副大臣、マーリン鉱山開発に向け賛同地域コミュニティへの説明

 業界情報(10月5日付)等によると、カナダ・グラミス(Glamis Gold)社現地法人モンタナ(Montana Exploradora)社が100%権益保有するマーリン金銀鉱山について、グアテマラ政府は、鉱山開発に合意した鉱山近隣のサンマルコス州サンミゲール・デ・イスタウアカン町のコミュニティとの話合いを積極的に展開していると報じた。
 グアテマラ、ホルヘ・ガルシア鉱業副大臣は、同鉱山開発に当り、地域コミュニティ、政府、グラミス社との間で、以下の内容が合意されている。
 ・鉱山から同町へのアクセス舗装道路工事20kmの実施(2005年末までに開始)
 ・救急医療サービス及びベッドを備えた診療所建設(第1終了後に着手)
 ・地域住民のための技術養成センター建設(第1終了後に着手)
 これら建設工事に要する費用は総額8百万ドルで、グアテマラ政府とグラミス社が分担する。更に、グラミス社資金によって教育及び健康プロジェクト基金が設立され、グアテマラ政府は、2006年からの鉱業生産税収により同基金への拠出を増額することが合意されたと説明する。
 一方、マーリン鉱山の探鉱・開発に反対する鉱山近隣の同州シカパカ町コミュニティに関しては、これまで、町民投票した上で反対する町議会、グラミス社の上訴裁判所への控訴による鉱山開発の正当化裁定等を経て、現在世銀アドバイザリー・オンブズマン(CAO)による同鉱山プロジェクト鑑定及び仲介交渉を受けている。今後、サンミゲール・デ・イスタウアカン町の得るメリット、鉱山開発が環境及び健康に影響がないこと等が証明されない限り、合意を得るのは難しいとしている。

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