ニュース・フラッシュ
- 鉱種:
- 金 ベースメタル
CODELCOの労働組合はチリ年金基金(AFP)のCODELCO株式への投資に反対を表明
9月21日付け地元紙等によると、Lagos大統領は記者団の質問に対し、年金基金(AFP)によるCODELCOへの投資に関して、次の政権にその判断を委ねたいと答え、大きな反響を呼んだ。この大統領の発言は、その数日前に、CODELCOのVillarzu総裁が、同社の長期計画を実現するためには、2015年までの間、毎年12億ドル以上の投資を行う必要があり、これを全額外国からの借款で賄うことは不可能であると述べたことに関連して記者団が行った質問に答えたものである。
AFPはかねて安全且つ利回りの良いCODELCOへの投資に強い関心を示していたが、AFPの資金をCODELCOに投資する案は、野党が擁立する大統領候補者の発意とされているうえ、CODELCOの民営化に繋がりかねないとの理由で、政府及び与党連合は今迄一貫して同案を否定していた。
経済評論家達は、「AFPの資金は広い階層の国民の積立金であるから、安全で利回りの良いCODELCO株に投資できるようにすべきだ。借款に頼る必要もなくなる。
また、CODELCOが株式会社化されれば、情報公開しなければならなくなり、経営が透明化される。AFPが株主として役員を派遣出来るようになれば、国民の代表者がCODELCOの経営に参加することになり、さらに透明化が進む」と述べている。
今回の大統領発言に対し、CODELCOの全従業員が加入している労働組合(銅労働者連盟FTC)委員長は、このような考え方はCODELCOを完全民営化するための第一歩であり、断固反対すると表明。与党連合を形成する三党の内部では、議員の見解が賛否両論に分かれている。
AFPがCODELCOの株式に投資出来るようにするためには、法律を改正してCODELCOを株式会社化する必要があるうえ、銅機密法による軍への納付金制度を廃止しなければならず、今政権中には間に合わない。
