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- 銅 ベースメタル
国際銅研究会の月報(2005年10月)
国際銅研究会は、10月13日、世界の銅需給に関する2005年7月速報を発表した。2005年7月の見かけ地金需給は1.5万tの生産不足となった。季節調整後の見かけ地金需給では4.5万tの生産不足となった。
2005年1~7月の見かけ地金需給は23.5万tの生産不足(前年同期は78.4万tの生産不足)、季節調整後は6.0万tの生産不足(前年同期は61.5万tの生産不足)となった。
7月の世界地金消費は、主に中国の消費減により4月以降最も低いレベルとなった。2005年1~7月の世界地金消費は、前年同期比1.2%減の965.5万tとなった。地域別地金消費では、アジアを除く全ての地域で減少。中国15%増、インド10.5%増が日本7%減、韓国10%減、台湾11%減で一部相殺され、アジアは4%増。米国における回復の兆しにもかかわらす北米では8.5%減、EUも9.0%減と低迷している。
2005年1~7月の世界鉱石生産は、前年同期比3.4%増の841.1万tであった。精鉱生産で4.7%増、SX-EWで1.7%減、鉱山稼働率も7月は84.5%に減少、1~7月の平均稼動率は2004年の89.0%から2005年87.3%と下がっている。複数の生産途絶が2005年当初予想された生産レベルを下回る結果となっており、この主な要因がチリの鉱石生産が前年同期比3%減であるが、豪州11%増、ブラジル86%増、インドネシア39%増、PNG 8%増、米国8%増で一部相殺された形となっている。
2005年1~7月の世界地金生産は、1次地金生産が5.4%増、2次地金生産が1.3%増となり、合計で前年同月比4.8%増の942.0万tとなった。2005年1~7月の製錬所稼働率は80.5%であった。地域別地金生産では、中国とインドがそれぞれ22%増、15%増となり全体の地金生産増加に貢献、チリと日本は前年同期レベルで、ロシアが6.5%増、スペインが26%増となった以外欧州諸国では減少した(ベルギー3%減、ドイツ1.6%減、イタリア5.6%減、ポーランド2.2%減、スカンジナビア諸国5%減)。米国とザンビアでもそれぞれ2%減となっている。
2005年9月末在庫は、主要金属取引所(LME、COMEX、SHFE)合計で115,935tとなり、先月末から3,338t減少した。COMEXとSHFEの倉庫で減少、LME倉庫では増加となった。2004年末のレベルからみた在庫レベルとしては8,354t減少している。2005年9月のLME cash price平均は3,857.84 USドル/t、2005年1~9月のLME cash price平均は3,479.17 USドル/tとなった。
