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ニュース・フラッシュ

2005年10月20日 バンクーバー 宮武修一

カナダ・Canico社、CVRD社の買収提案を拒否

 10月12日、Canico Resources社は、ブラジルのCVRD社が9月半ばに行った7.25億ドルの買収提案に対し、提示価格は妥当でないとして、提案を拒否するよう株主に促した。Canico Resources社がブラジルに保有するOnca Pumaニッケルプロジェクトの将来性を考えると、CVRD社が提示した一株当たりの買付価格17.5ドルは妥当な評価ではないというもの。長期的なニッケル価格が3.75USドル/ポンドの場合、同社の一株当たり価値は少なくとも19.12ドル、またニッケル価格を4.00USドル/ポンドとした場合、同22.30ドルに上昇するとするアナリストの見方もある。一方、こうしたCanico社の発言に対し、CVRD社は今回の提示価格を維持すると述べている。
 地元誌等による見通しは、CVRD社は今後提示価格を上げるか、或いは他社により新たな価格提示がなされるのではないかというもの。こうした可能性がある企業として、BHP Billiton社、Teck Cominco社、Anglo American社の名前が上げられている。もっとも可能性が高いと考えられていたInco社とFalconbridge社は、現在両者間で合併の話し合いがもたれており、現時点での買収提案の可能性は低いものと見られる。

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