ニュース・フラッシュ
2005年10月31日
アルマティ
酒田 剛
戦略資源開発の外資規制基準を設定したロシア、当該鉱床名などを公表
地元業界紙等によると、10月24日、ロシア天然資源省のYury Trutnev大臣は外資参入規制の対象となる戦略鉱床を明らかにした。英国の大企業の各代表も出席して行われたBritish Industry Confederationとの会談の席上、Anatoly TitovとRoman Trebs(油田)、Chayadinskoye(油・ガス田)、Sukhoi Log(金鉱床)、Udokan(銅鉱床)の5つが公表されたもの。先に外資規制の対象となる戦略鉱床として、(1) 鉱床の場所(国防的関連)、(2) 国防上重要な資源(ウラン、ダイアモンド、イットリウムなど)、(3) 埋蔵量(原油:150百万t、天然ガス:1兆m3、銅:10百万t、金:70tのいずれかに該当する鉱床)との基準が示されていた。天然資源省とRosnedra(地下資源利用連邦庁)は、これら鉱床とSakhalin-3鉱区などの開発権に対する入札(オークション)への参加は国内企業の出資が5割超の会社のみが許され、外資企業が過半数を持つロシア企業は認められないとしている。
同大臣は、経済発展貿易省と財務省が検討中の税制改正にも触れ、すでに埋蔵量の85%以上が枯渇して可採量の回復が困難なケースや、東シベリアや大陸棚など探鉱投資が少ない地域での新規鉱床開発では資源採掘税を低減させる可能性を示した。
