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ニュース・フラッシュ

鉱種:
亜鉛 ベースメタル
2005年11月1日 調査部 本庄鉄弥

国際鉛亜鉛研究会、2006年の鉛亜鉛の需給予測を発表

 国際鉛亜鉛研究会は、2005年10月26日~28日にロンドンにおいて開催された第50回年次総会にて、2005年および2006年の鉛亜鉛需給の展望を発表した。
 世界の亜鉛鉱山生産は、2005年3.6%増の1,005万t、2006年更に4.2%増の1,047万tとなる見込み。主な増加要因は、豪州、中国、インドにおける生産拡張と新規生産によるものである。
 世界の亜鉛地金生産は、2005年1.5%増の1,029万t、2006年3.5%増の1,065万tとなる見込み。この増加は、主に中国やインドにおける生産拡張によるものであり、特にインドは、2005年54%増、2006年更に29%増と大幅増加を見込んでいる。
 世界の亜鉛地金消費は、2005年は2004年と同レベルの1,052万tとなる見込み。これは、中国、インド、韓国で増加が見込まれる一方、米国、欧州の減少でバランスされるため。2006年には全ての地域で増加が予測され、5.7%増の1,112万tとなる見込み。
 加盟国からの需給、貿易、米国国家備蓄からの放出を勘案した結果、研究会では、西側世界の亜鉛地金需給は2005年27.2万tの供給不足、2006年43.0万tの供給不足と予測する。
 世界の鉛鉱山生産は、豪州、中国、インド、ロシア、南ア、スウェーデンの増産により、2005年8.1%増の333万t、2006年は更に3.4%増の344万tとなる見込み。
 世界の鉛地金生産は、2005年7.6%増の737万t。これは、主に中国、インド、韓国の増産、欧州でもベルギー、ブルガリア、英国での増産によるもの。2006年は、中国、インドの生産拡大、カナダ、カザフスタン、モロッコの増産により、3.4%増の762万tとなる見込み。
 世界の鉛地金消費は、2005年3.9%増の745万t、2006年3%増の766万tとなる見込み。主な増加要因は、中国でバッテリー生産の更なる増加を主因として、2005年19.8%増、2006年8.7%増と見込まれること。また、2006年末までに、米国国家備蓄の鉛地金は、全て売却される見込み。
 加盟国からの最新情報を勘案した結果、研究会では、西側世界の鉛地金需給は2005年7.9万tの生産不足、2006年5.1万tの生産不足と予測する。

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