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Phelps Dodge社、コンゴ・Tenke Fungurume鉱床を開発へ
米Phelps Dodge社および在バンクーバーのTenke Mining社は、11月2日、コンゴ共和国のTenke Fungurume鉱床の開発について同国大統領の承認を得るに至り、Phelps Dodge社をオペレーターとしてこれに着手することを報じた。Tenke Fungurume鉱床は、鉱量5億4,700万t、平均銅品位3.5%、同コバルト品位0.27%の世界最大規模の銅・コバルト鉱床である。 Phelps Dodge社の開発オプション行使に伴い、各社のプロジェクト権益は、Phelps Dodge社57.75%、Tenke Mining社24.75%、コンゴ鉱山公社Gecamines 17.5%となる。また、Phelps Dodge社はGecaminesへの計50百万ドルのキャッシュ支払いが課せられ、うち2.5百万ドルをオプション行使時、さらに7百万ドルを商業生産開始後の2年の間に支払う。 同鉱床の開発は、1990年代のコンゴ内政の混乱に伴い棚上げされていた。その後の安定化を踏まえ、Phelps Dodge-Tenke側は、移転される権益の増加、キャッシュ支払いの減額、課税に関する見直しを盛り込んだ変更契約と開発許可の取得につき、コンゴ政府と協議していたもの。今後、Phelps Dodge社は子会社を通じて既存FSの刷新に着手。また地域住民との対話や地域社会の開発計画にも乗り出す。想定される今後のスケジュールは、2006年央にFS完了、2008年早期の建設着手を目指す。最初期の生産規模は、地金換算で年間銅5万t、コバルト4,000t。5年後には年間生産規模は銅13万tに達すると見込まれ、更なる拡大余地も大きいという。 Tenke Fungurume鉱床は、カタンガ銅鉱化帯に位置するが、堆積岩の特定層準が鉱化帯に相当しており、この延長は80km超におよぶなど周辺の探鉱余地も大きい。こうした周辺1,500Km2の鉱区権益もPhelps Dodge-Tenke側に今回の契約により移転する。
