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ニュース・フラッシュ

2005年11月8日 サンティアゴ 中山 健

CODELCOとEscondidaが利益1位、2位を独占、チリ上場企業第1~3四半期営業報告

 地元紙等によると、チリ証券・保険監督局は、10月28日、同監督局に営業報告書の提出義務のある企業(上場株式会社、CODELCOおよびENAP等の特殊法人)の2005年第1~3四半期の業績を公表した。
 それによると、上場企業全体の利益総額は、前年同期比13.3%増の126億ドル(国内総生産の12%に相当)を記録した。今回の発表で特に特徴的だったことは鉱山会社の業績が極めて好調だったことで、銅とモリブデン価格高騰で大きな利益を挙げたCODELCOが28億ドル、Minera Escondida社が17億ドルの税引き後利益を挙げ、第3位以下を大きく引き離して、1位、2位を独占した。
 CODELCOは銅生産量が2.8%低下したにもかかわらず、金属価格、特にモリブデン価格の高騰により記録的な高利益を達成した。CODELCOの総売上高に対するモリブデンの売上比率は25%に達した。一方、Escondidaは銅価格高騰により売上高28%増を記録している。
 鉱山会社2社の利益合計額は45億ドルにのぼり、上場企業全体の利益総額の36%近くを占めた。
 ベスト10に入ったその他企業は、銀行2社、ホールディング会社1社、石油会社2社、林業関連会社3社。なお、産業別では、ペソ高ドル安とセルローズの価格低落により林業が全般的に低調であった他、ワイン業界もペソ高ドル安の影響をもろに受けて不調に終わっている。
 (註:Minera Escondida社を除く外資系鉱山会社は株式会社の形態をとっておらず、証券・保険監督局への営業報告義務を負っていない)

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