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ニュース・フラッシュ

2005年11月14日 メキシコ 権藤 浩

カナダ・グレンカーン社、第3四半期損益は約1百万ドル赤字

 トロントに本社を置くグレンカーン(Glencairn Gold)社HP(11月10日付)等によると、同社の2005年第3四半期の損益は、前年同期2.2百万ドル赤字から55%縮小したが0.987百万ドル赤字を継続、更に、現預金は13.7百万ドルから1.8百万ドルへ、運転資金は18.7百万ドルから4.7百万ドルへ減少したと発表した。
 同社は、ニカラグアで商業生産するリモン(Limon)金鉱山、コスタリカで建設中のベジャビスタ(Bellavista)金鉱山の2金鉱山を保有し、2004年売上高20百万ドル、損失8.6百万ドル、産金量1.7t/年の企業である。
 リモン鉱山について、2005年第3四半期の産金量は、鉱石品位の低下に加え、労組員による鉱山と選鉱場間の不法な道路封鎖等により、前年同期384kgから28%減少し278kgとなった。同鉱山の道路封鎖に関し、同社は既に労組との間で労働協約を署名しているにも拘らず、鉱山労働者約485人を代表する2労組のうち今回道路封鎖を行った1労組が、同社に対して、刺激的プログラム(今後2年間の給与時給支払等)への差別化・優遇化を要求し抗議。9月末に続き、11月3日にも約20人の組合員が労働協約に反して道路封鎖行動を強行した。同社はニカラグア政府へ解決への支援を申入しているが、見通しがたたず鉱山操業を中止しており、更なる収支悪化が懸念されている。
 べジャビスタ鉱山について、鉱山建設には総額35百万ドルが見込まれており、今期に運転資金から破砕機等へ4百万ドル投資した影響により、運転資金が大幅に減少した。同鉱山は、現在操業中であり2005年12月から商業生産を目指しており、2006年初期に完成予定の掘削ミルへの投資のため、更に約3百万ドルの追加資金が必要としている。

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