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ニュース・フラッシュ

2005年11月14日 バンクーバー 中塚正紀    2005. 11. 14 バンクーバー 宮武修一

カナダ・Canico社、リオ・ドセの新たな買収条件を承認

地元紙等によると、ブラジルOnca Pumaラテライトニッケルプロジェクトを手がけるバンクーバーのCanico社は、11月10日の役員会で、リオ・ドセより提示された新たな買収条件を受け入れることを全会一致で決定した。今回のリオ・ドセ提示の株式買い取り条件は、一株あたり20.80ドル、合計8億6,500万ドルの規模で、前回10月上旬の同社オファー17.50ドルから約19%増加した。Canico社は前回オファーを過小として退けていたが、今回の条件を受け入れ、Canico社株主に対しても売却を促すこととした。またCanico社は、買収不成功の場合、リオ・ドセに対し3,280万ドルのキャッシュを支払うことにも合意。リオ・ドセはCanico社株主に対して11月28日を買い取り期限として、17日までに通知を完了する。 リオ・ドセは今回の買収意図について、(1) 同社の非鉄ビジネス戦略の一部としてのニッケル資産の獲得、また(2) Onca Puma近隣の同社施設とインフラ利用によるシナジー(統合)効果の追求の二点を掲げる。専門家の間には、ブラジルの当該地域において他者との競合を避けるためのリオ・ドセの戦略的措置との見方もある。 リオ・ドセは10月の買収条件提示以来、オファーは妥当な水準と主張してきていたが、ここへ来て軟化。買収が成功すればリオ・ドセにとっては最初の大規模な外国企業の買収ケースとなる。買収成功の場合、2009年までに11億USドルを投じてOnca Pumaプロジェクトを生産に移行する計画。

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