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ニュース・フラッシュ

2005年11月15日 サンティアゴ 中山 健

チリ第I州環境委員会は鉱山用水水利権を再検討、鉱山活動への影響懸念

 11月7日付け地元紙等によると、チリ第I州環境委員会(COREMA)は、同州の鉱山用水水利権の再検討を始めた。第I州環境委員会は10月に同州のCollahuasi鉱山に対してCopasa Salt Wetlandからの鉱山用水採取を1,000 l/分から700 l/分に削減するよう求めていた。更にCopasa Salt Wetlandのダメージを食い止めるため水利権の再検討を開始し、Collahuasi鉱山に対して、11月までに環境影響調査報告を提出するよう求めている。同委員会Duc委員長は、鉱山操業が出来なくなるような水利権の制限は考えてないと述べているが、政治家グループは「この問題はチリの最大の環境問題であり、鉱山会社は湿地から鉱山用水を採取しており、水を戻して元の状態に復元する必要がある」と語っている。この問題はCollahuasi鉱山だけではなく、第I州環境委員会は同州のCerro Colorado鉱山によるLagunilla Swanpへの影響も調査を始めている。また第Ⅱ州のEl Tesoro鉱山も同様な問題を抱えている。
 チリ政府水管理局(DGA)は、2005年、既にチリ第Ⅱ州の水資源開発許可を停止している。第Ⅱ州の2005年の採取要求は2004年の許可量の40%増の342,000 l/分に達しており、同局は持続可能な水採取の限界に達していると発表している。これに対してチリ鉱業協会(SONAMI)もこの問題は非常に深刻な課題として懸念を表明している。

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