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メキシコ・ペニャスキート鉱区の操業開始2007年半ば
バンクーバーに本社を置くウェスタン・シルバー(Western Silver)社HP(11月11日付)等によると、同社は、100%権益保有するペニャスキート多金属鉱区に関して、米国アリゾナ州M3(M3 Engineering & Technology)社FS評価に基づき、2007年半ばから第1段階の操業開始と発表した。
ペニャスキート鉱区は、メキシコ・サカテカス州コンセプシオン・デ・オロ市西方27kmに位置し、浅熱水性多金属鉱床として、ペニャスコ鉱床、チレ・コロラド鉱床、アスール鉱床及びエル・ソトール鉱床の4鉱床を有している。
M3社FS評価の内容は、以下のとおり。
・ 第1段階の開発ターゲットは、ペニャスコ鉱床及びチレ・コロラド鉱床の金銀酸化物を、露天掘採掘を行い、ヒープリーチング法により回収。可採金属量は、金93.3t、銀6.2千t、亜鉛1.4百万t、鉛63.1万tで、マインライフ17年を計画。
・ 生産開始は、ペニャスコ鉱床が、酸化物を2007年半ば、硫化物を浮選設備完成後の2008年半ば、チレ・コロラド鉱床が、酸化物を2015年、硫化物を2016年に計画。
・ 同2鉱床の深部の硫化物は採掘量5万t/日、生産コスト6.33ドル/t、初期投資額334百万ドル。マインライフ中の銀換算キャッシュコスト1.91ドル/oz。
・ ペニャスキート・プロジェクトの内部収益率(IRR)16.2%、初期投資額回収6.4年、正味現在価値(NPV)877百万ドル(前提条件:金434ドル/oz、銀6.74ドル/oz、亜鉛0.52ドル/lb、鉛0.37ドル/lb)。2005年10月末金属市況価格ではIRR 25.0%、NPV 1,473百万ドル。
また、M3社FS評価の一部を請け負ったIMC(Independente Mining Consultant)社によると、4鉱床の硫化物の埋蔵鉱量は、金0.42%、銀29.2g/t、亜鉛0.70%、鉛0.30%で5.81億t、ペニャスコとエル・ソトール両鉱床のカットオフNSR 3.60ドル/t、チレ・コロラドとアスール両鉱床のカットオフNSR 4.18ドル/t。
この評価結果を基に、同社は、4鉱床の硫化物の埋蔵金属量を、金224t、銀15.5万t、亜鉛4.1百万t、鉛1.7百万tとする。さらに、金0.37g/t、銀24.7g/t、亜鉛0.60%、鉛0.25%の追加埋蔵量2.25億tにより、将来的には、更に金74.7t、銀5.1千t、亜鉛1.3百万t、鉛56万tを追加する。
同社ディール・コールマン部長によると、ファイナンスは自社資本金と借金を併用する。機械設備等はリース契約の可能性を検討、将来的な製錬所建設のための資金借入も検討中という。同社は、2006年第2四半期までは資金調達を行わず、好条件での開発許可取得を得て、2006年半ばから鉱山建設開始を計画する。
