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中国の2004年のレアアース鉱物生産及び精製分離製品生産は微増で高付加価値化へ、中国国内需要は大幅に増加
11月15日から16日の間、札幌で開催された第17回日中レアアース交流会議(日本側経済産業省、中国側中国国家発展改革委員会)で、中国側から2004年のレアアース鉱産物と精製分離製品の生産は全体として比較的適正な生産状況となった旨のコメントと共に、次の通り生産量、需要量等についての報告があった。
・ 2004年のレアアース鉱産物の生産量は9.83万t(REO換算)で対前年比6.84%の増加。その中で、包頭鉱が4.66万t、四川鉱が2.17万t、イオン型希土鉱が3.0万tとなった。
・ 精製分離製品の生産量は8.67万tで対前年比11.1%の増加。
・ 新素材分野は急成長を見せ、新規参入企業が加わり、全体としての生産能力が大幅に増加。特に、ネオジム鉄ボロン磁性体の生産量は2.5万tで、対前年比82.5%の増加。その中、焼結ネオジム鉄ボロンの生産量は1.5万tで、対前年比15.3%の増加。粘結ネオジム鉄ボロン生産量は1,500tで、対前年比15.3%の増加。
・ 中国における2004年レアアース消費量は約3.34万t、対前年比で13.22%の増加。その中で、永久磁石材料、発光材料、水素合金、触媒など新材料分野での需要量は1.6万tに達し、これら新材料分野での稀土類の消費量は全体の47.6%を占め、対前年比13.6%の増加。
・ 2004年の中国のレアアース精製分離製品及びレアアース磁性体の輸出総量は5.33万t(前年比2.9%減)となったものの、価格の高騰で輸出による外貨獲得額は4.95億ドル、対前年比23%の増加。レアアース精製分離製品の輸出量は5.02万t、輸出による外貨獲得額は2.81億ドルとなり、それぞれ対前年比3.65%減、16.6%増。希土磁石の輸出量は前年比37.2%増の7,709tとなり、外貨獲得額は2.14億ドル、対前年比33%の大幅増加。なお、レアアース精製分離製品の日本への輸出量は2.27万tで輸出総量の32.64%を占める。
