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マダガスカル・Ambatovyニッケル・プロジェクト、Implats社が撤退
Dynatec社(カナダ)は11月28日に、Impala Platinum Holdings社(Implats社、南ア)がマダガスカルAmbatovyニッケル・プロジェクトから撤退する意向であると発表した。これに伴いDynatec社の株価は同日のうち約17%近く急落した。現在、同プロジェクトの権益シェアは、Dynatec社及びImplats社が各37.5%、住友商事が25%所有しており、Implats社は、同プロジェクトからは当初期待された収益は確保できそうもないと判断し、撤退の意向を示してきた模様であるが、現時点でプロジェクト協定に基づくImplats社から他の2社への正式な通知は提出されていないという。3社は、この件に関し協議を行う予定である。Dynatec社としては、住友商事とともに本プロジェクトを早期に進める姿勢に変わりなく、Implats社から正式な撤退通知が提出された場合でも、本プロジェクトへの参入に興味を示している他のパートナーとの協定も視野に入れて再スタートする意向であるとしており、住友商事も同様の意向であるとしている。なお、本件に関するImplats社及び住友商事からのコメントはこの時点で発表されておらず、また、Reuters社の報道によれば、Implats社は現時点ではコメントできる段階ではないとしている。 Ambatovyプロジェクトはラテライト型ニッケル鉱床で、酸化鉱石の加圧酸性溶解・溶媒抽出により、金属量でニッケル6万t/年、コバルト5,600t/年の生産を見込む。生産期間は27年、確認推定埋蔵量125百万t(ニッケル品位:1.04%、コバルト品位:0.099%、カットオフ:ニッケル0.8%)とされ、Dynatec社は2005年1月に100%の権益をPhelps Dodgeから獲得。この後、5月にはImplats社、8月に住友商事をパートナーに迎え、2008年の生産を目指し、開発に係る初期投資は22億USドルとされる。 その後、3社は12月1日に共同声明を発表し、正式にImplats社が同プロジェクトから撤退することを表明した。
