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ニュース・フラッシュ

鉱種:
鉄鉱石
2005年12月4日 メキシコ 権藤 浩

グルーポ・メヒコ社、フェロスル社を買収、メキシコ鉄道輸送の54%占有

 地元一般紙(12月5日付)等によると、グルーポ・メヒコ(GM)社は、11月21日に行われたメキシコ2大航空会社の民営化に伴う国際入札への応札から撤退し、12月2日にグルーポ・カルソ(Grupo Carso)社保有の鉄道会社フェロスル(Ferrocarril del Sureste (略称:Ferrosur))社の100%権益を買収したと報じた。
 フェロスル社は、主にメキシコ市から南東部のメキシコ湾岸へ通じる総延長2,093kmの鉄道輸送サービスの利権を有していた。GM社は、現在、子会社で鉄道部門を統括するITM(Infraestructura y Transporte Mexico)により、既にメキシコ北部及び米国国境地域の鉄道利権を保有しており、今回の買収により、総延長8,500kmを保有し、メキシコ鉄道輸送の54%を占有したことになる。
 GM社によると、フェロスル社の買収額は32.6億ペソ(約3億ドル)に当るが、現金取引ではなく、GM社がグルーポ・カルソ社に対してITM社権益25%を放出した。結果、ITM社権益は、GM社75%、グルーポ・カルソ社25%となった。
 今回買収により、メキシコ鉄道輸送サービス市場は、ITM社54%、米KCS(Kansas City Southern)社子会社TFM(Transportacion Ferroviaria Mexicana)社46%の2大企業占有となる。GM社によると、今回の買収はメキシコ鉄道輸送システムの安定化に寄与することで、事前にメキシコ独占禁止委員会(CFC)から適法との承諾を得たが、正式な認可は取得していないという。

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