ニュース・フラッシュ
2005年12月9日
シドニー
永井正博
豪州・熟練労働者不足は建設ブームの妨げとなるか
豪州は、鉱業及びインフラ建設による建設ブームを経験しているが、熟練労働者不足はプロジェクトのコストを引き上げ、企業に拡張計画の延期を強いている。
豪州農業資源経済局(ABARE)は、12月の「鉱物とエネルギー:主要開発プロジェクトレポート」で、2004~2005年の全豪の鉱物資源開発と資本投資は20%の伸びで、20億豪ドルを超え1997~1998年以来の最高を記録していると報告した。また、レポートは、熟練労働者不足と建設コストの増加は、いくつかのプロジェクトで資金ショートの原因になっていると警告している。米国のアルミニウム企業のAlcoa社と豪州のJVパートナーによるAlumina社は、西オーストラリア州のWagerup精錬所の15億豪ドルにのぼる拡張工事を延期している他、Rio Tinto社によるGladstonnの Comalco精錬所の14億豪ドルの拡張工事も遅れている。
