ニュース・フラッシュ
2005年12月13日
サンティアゴ
中山 健
チリ大統領選挙1月に決選投票
12月11日実施されたチリ大統領選挙は即日開票の結果、与党連合が推す社会党のBachelet候補が、他の野党三候補を抑えてトップとなったが、過半数には届かず1月15日上位2者により決戦投票が行われることになった。各候補の得票率はBachelet:45.93%、Pinera:25.44%、Lavin:23.23%、Hirsch:5.39%であった。Bachelet候補は全州いずれにおいても第1位であったが、50%を越したのは鉱業州である第Ⅱ、Ⅲおよび第Ⅳ州のみであった。
Bachelet候補は54歳、空軍将校であった父親は1975年の軍事クーデターの際拷問を受けて死亡している。Lagos現政権下で厚生大臣および国防大臣を務めた。一方の第2位となったPinera氏は55歳、ランチリ航空やテレビ会社の大株主で資産10億ドルを有する実業家、2005年5月に立候補を表明した。
地元新聞社による各候補への鉱業政策に関するインタビューで、Bachelet候補は、鉱業クラスターへの助成、中小企業の支援、国際競争力の強化と産銅国としてのリーダーシップを維持するための鉱山開発促進などを含む、幅広い提案を行っている。またCODELCOに関しては、100%政府の管轄におくこと、銅機密法の改正を提唱している。一方Pinera候補は、AFP(年金基金管理会社)の資本参加によるCODELCOの株式会社化および中小鉱業振興のためENAMI(チリ鉱山公社)の第Ⅲ州への移転を提案している。また同時に行われた国会議員選挙の結果、与党連合の獲得率が2001年の47.9%から51.77%に増加し、上院議院38議席のうち20議席を、下院議院120議席うち65議席を獲得し過半数を占めた。
