ニュース・フラッシュ
2005年12月19日
シドニー
久保田博志
豪州・技能労働者不足問題の様々な影響
地元紙等によると技能労働者不足の問題は依然深刻で、鉱山会社の投資計画の妨げとなっている。Alcoa社やRio Tinto社はクィーンズランド州や西オーストラリア州で実施するプロジェクトに遅れが出ており、BHP Billiton社はプロジェクトに遅れはでていないものの他のコスト面での圧力を受けている。
鉱業協会(MCA:Mineral Council of Australia)は、技能労働者等のオーストラリア鉱業の(生産)能力(Capacity)問題を解決しない限り、鉱業の発展は短命なものとなるとコメントしている。
一方で、技能労働者不足は、地質技術者(Geologist)の賃金を押し上げており、歯科医師を抑えて大卒者のうちで最も高い給与となっており、中間的な大卒者の給与が40,000豪ドル/年であるのに対し、地質技術者の給与は80,000豪ドル/年に達しており、また、オーストラリア全体で、約4,000人の地質技術者が不足しているとの調査結果もある。
