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CODELCO経営審議会 中国Minmetals社との契約締結を承認
地元各紙等は、12月21日及び22日付け記事で、CODELCOの経営審議会がMinmetals社との長期売鉱契約の締結を承認した旨報道した。CODELCOの経営審議会は、12月20日CODELCOが中国Minmetals社と長期売鉱契約を締結することを正式に承認した。本件は、2005年6月、CODELCOのVillarzu総裁がMinmetals社と概略次の条件で契約を締結することになったと発表し、当時大きな反響を巻き起こした経緯があるが、その後、何らかの理由で契約の締結が遅れ、今日に至ったものである。その内容は(1) CODELCOは15年間にわたり年間55,750t(銅金属量)の銅精鉱をMinmetals社に販売する。(2) Minmetals社はCODELCOに550百万ドルの前渡金を支払う。(3) CODELCOがGaby鉱床の開発に踏み切った場合、同鉱床の開発権の49%を第三者に譲渡することとし、そのうち25%についてはMinmetals社に意思決定第一優先権を与えるというものである。
経営審議会の委員長Dulanto鉱業大臣は、会議後、記者団に対し「契約内容は業務上の機密事項で公表出来ないが、契約条件に付いては全て合意に達しており何ら問題はない。契約締結が遅れているのは、単なる中国側の手続き上の問題で、Minmetals社がCODELCOに前渡金として支払うべき550百万ドルについて、中国開発銀行(China Development Bank)の融資が実行されるのを待つのみである。2~3週間以内に契約を締結し、前渡金の支払いは2006年度第1四半期には実行される予定である」と述べるに止め、契約条件の改訂等に付いては一切語らなかった。
情報筋によると、CODELCOはEduardo Herrera副総裁他をロンドンに派遣してMinmetals社側と価格交渉をさせており、6月にVillarzu総裁が契約価格として公表した103¢/lbを130~140¢/lbに引き上げることに成功したが、交渉は完全には終了しておらず、なお一部継続中とのことである。
CODELCOはかねて、2010年まで毎年10億ドルの投資を行う必要があり、資金調達が大きな課題で、本契約による前渡金を使えば、海外市場での借款や起債をする必要もなく、CODELCOの格付けにも影響しないので大きなメリットがあると強調していた。
しかし、専門家筋や野党国会議員等は、売鉱価格103¢/lbは現在の価格水準から見て非常に安いこと、この値段なら海外で起債する方がより経済的であること、契約内容が不透明で、この価格(103¢/lb)で何年間縛られるのか不明であること等の批判が噴出していた。
