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ニュース・フラッシュ

2005年12月27日 サンティアゴ 中山 健

CODELCO Villarzu総裁、上院大蔵委員会にCODELCO新組織法の制定を提案

 12月5日及び6日付け地元紙等によると、CODELCOのVillarzu総裁は上院大蔵委員会にCODELCOの新組織法を制定するよう提案した。
 CODELCOの組織及び運営方式に関してEyzaguirre蔵相と意見を異にするCODELCOのVillarzu総裁は、蔵相と一連の激しいやり取りを行った後、11月9日、上院の大蔵委員会に詳細なCODELCOの組織変更案を提出し、CODELCOの新組織法を制定するよう要請した。
 Villarzu総裁が唱える組織変更案の要点は、(1) 剰余金の国庫収納方式を現行の毎年度全額国庫収納方式から、6か年開発計画を策定して、各年度の剰余金から翌年度の投資必要額を差引いた金額を国庫に収める方式に変更すること(利益の一部を投資出来るようにすること)。(2) CODELCOの総裁を除く役員の報酬を、証券取引所に上場された会社の内、役員報酬が最も高い上位3社(現在はCopec=石油会社、Endesa=電力会社及びSantander銀行)の過去3年間の役員報酬の平均額とし、総裁の報酬は役員の2倍とすること(優秀な経営者を確保出来るよう魅力的な役員報酬を払うようにすること)。(3) CODELCOの経営審議会(株式会社の取締役会に相当)のメンバーから大蔵大臣及び鉱業大臣を外すこと(行政府からの独立)の3点である。
 Villarzu総裁の提案に対する国会議員の反応は次の各議員の意見に集約されている。

・ キリスト教民主党(与党)Boeninger上院議員「CODELCO社内で策定した投資計画が国の財政計画に優先するというのは如何なものか」。

・ 国民改革党(野党)Garcia上院議員「CODELCO役員の報酬はかなり高い水準にある。主張していることは的を射ているが、狙いが野心的過ぎるのでは?」。

・ 民主主義のための政党(与党)Leal下院議員「剰余金の国庫への収納方式や役員会に国務大臣を入れないという考え方は国会で真剣に審議する価値がある。役員報酬については、他の鉱山会社並とすべきである。Villarzu総裁の提案は高すぎる」。

・ 無所属Vilches下院議員「なかなか良い提案であるが、現段階で与野党議員の賛成が得られるかは疑問。次期政権なら可能性あるかも」。

・ 独立民主同盟(野党)Orpis上院議員「CODELCOはより透明な経営を行わねばならず、そのためには経営業務に対するより明確な監査を受ける必要がある。Villarzu総裁の提案はそうした監査制度には一切触れていない」。

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