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- 銅 ベースメタル
国際銅研究会の月報(2005年12月)
国際銅研究会は、12月28日、世界の銅需給に関する2005年9月速報を発表した。2005年9月の見かけ地金需給は、8月の夏期休暇時の銅需要の弱まりによる生産超過から生産不足に戻り、5.4万tの生産不足となった。季節調整後の見かけ地金需給では0.6万tの生産不足となった。2005年1~9月の見かけ地金需給は、先に発表されたデータの修正もあり、19.0万tの生産不足(前年同期は86.2万tの生産不足)、季節調整後は5.4万tの生産不足(前年同期は77.2万tの生産不足)となった。
9月の世界地金消費は、主に夏期以後のEUの消費増加、中国・日本の消費回復により回復。米国消費は7月のレベルを維持した。2005年1~9月の世界地金消費は、前年同期比1.8%減の1,236.7万tとなった。地域別地金消費では、アジアが、日本6%減、韓国9%減、台湾9%減に対し、中国11%増、インド15%増により相殺し、これを上回る2.8%増加となり、引き続き唯一増加している地域となっている。北米は7.6%減、EUは9.6%減となっている。四半期ベースでは、2005年第3四半期の世界地金消費は、2004年第3四半期と比較して1.7%増加している。
2005年1~9月の世界鉱山生産は、前年同期比2.9%増の1,090.6万tであった。精鉱生産で4.0%増、SX-EWで1.6%減であった。鉱山稼働率は2005年1~9月平均87.6%で2004年1~9月平均の89.7%を下回った。四半期ベースでは、2005年第3四半期の世界鉱山生産は、2004年第3四半期と比較して0.7%増とほぼ同じレベルを維持している。チリ5%減、米国7%減を中国6%増、インドネシア25%増、メキシコ13%増、豪州4%増で相殺した形になっている。2005年1~9月の世界地金生産は、1次地金生産が4.2%増、2次地金生産が1.4%増となり、合計で前年同月比3.9%増の1,217.8万tとなった。四半期ベースでは、2005年第3四半期の世界地金生産は、2004年第3四半期と比較して2.7%増となっている。2005年1~9月の製錬所稼働率は80.5%であった。
2005年11月末在庫は、主要金属取引所(LME、COMEX、SHFE)合計で151,203tとなり、先月末から35,480t増加した。SHFE倉庫で大幅に増加、LMEでは僅かな増加となった。2004年末のレベルからみた在庫レベルとしては、26,914t増加している。2005年11月のLME cash price平均は4,269.34USドル/t、2005年1~11月のLME cash price平均は前年同期から27%増の3,606.65USドル/tとなった。
