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ニュース・フラッシュ

鉱種:
亜鉛 ベースメタル
2006年1月6日 北京 納 篤

中国広東省・鉛・亜鉛製錬所がカドミウムを流出

 安泰科及び地元中国各紙によると、広東省韶関市でカドミウムが製錬工場から同省北部の河川である、北江に大量に流出し、流域の一部都市は上水道の給水を停止したと報じた。
 広東省の環境保護部門の観測データによると、広東の北江韶関段付近の北江における観測データがカドミウムの含有量基準値を大幅に超える10倍以上の値を示した。広東省の環境保護局の調査によると、今回のカドミウム流出事故原因は、韶関製錬所による設備点検作業中に誤ってカドミウムを含有する廃水を排出したもの。韶関製錬所は、中金嶺南有色金属株式有限公司の傘下企業で、広東省の大規模鉛・亜鉛製錬所として位置づけられている。また、中金嶺南有色金属株式有限公司は中国でも亜鉛生産が3番目に大きい製錬企業である。また、韶関製錬所は2系列の製錬システムを持ち、生産能力は、鉛・亜鉛併せて24万t/年で、電気鉛、亜鉛地金、カドミウム地金などを生産している。
 同省政府は住民に河川水を飲用しないよう呼び掛け、下流の広州市などに対し、飲用水の安全確保に向けた緊急態勢の準備を進めるよう指示した。

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